sleepsundaysalonができるまで

 

sleepsundaysalonはスパイスを中心としたオリジナル商品のほか、レコードや本、ヴィンテージ雑貨などを取り扱っています。

このラインナップに落ち着くまで紆余曲折あった訳ですが、ことのはじまりは会社を辞めた20代半ば、初めての海外旅行でキューバとメキシコに行ったところからはじまります。当時は社会主義の国に行ってみようとか、そんなことはあまり考えていませんでした。ただ今になって振り返ると、初めての海外でひとり、文化も気候も違うところで過ごした日々がその後の僕の人生に大きく影響したことは確かです。

あっという間に過ぎた日々でしたが、中でも日曜日の町に漂う牧歌的な雰囲気は今でも脳裏に焼き付いています。歩いていると、どこからかオルガンとアコーディオンの音が響き、それに合わせて歌っている人がいたり、家々からは家庭料理のいい香りがして、町が呼吸している中にいるような感覚でした。

 

色々な問題を抱えながらも人間らしく生きているなって感じました。

 

 

旅を終えてからしばらくは自問自答しながら暮らしていました。ちょうどその頃、「スパイスのこと」でも触れた通り、スパイスカレーのレシピ考案の依頼を受けたり、最初は好奇心だけだったスパイスとひたすらに向き合っていた時期だったと思います。「スパイスで食卓を豊かにして欲しい」そんな想いが漠然と浮かんだのもこの頃です。

 

ほどなくして、活動の拠点を下北沢に移しました。下北沢では仕事もしましたが、それ以外にもレコード屋、ロックバー、立ち飲み屋など馴染みの店もでき、年齢も性別も垣根なく色んな人と出会ったことが大きかったです。結局、下北沢には十二、三年ほど居たことになりますが、その時の経験が僕の礎になっていると思います。こうすべきとか、世の中の主流に対する見方や考え方など、今の僕の指針ができた時期でもあります。

 

当時の僕が感じた、レコードを買って家に帰るまでのワクワクした気持ちや、針を落とす瞬間のドキドキを僕も誰かに届けたい。

心を躍らせたり、誰かに喜びを分け与えたくなる気持ち、そんな要素がスパイスや音楽にはあると信じています。

だから僕は、ただ空腹を満たすだけの食事ではなく、食べる時間や作る時間にも付加価値を与えられる商品を提案提供できたらいいなと思ったのです。それが、sleepsundaysalonのはじまりです。

sleepsundaysalonが提案するモノの楽しみ方や在り方

 

まず、屋号のsleepsundaysalonは三つの単語を並べてできています。

 

sleep

心地よさ

 

 

sunday

経験した事や物

 

 

salon

対話すること


 

それぞれに僕なりの解釈で意味を持たせていて、それはかつての旅で感じたあの風景に似ています。同時に、僕の経験を通して提案するモノやコトに共感していただき、心地よく暮らして欲しいという願いも込めています。新しいコトへのきっかけと、いつも安心できるモノを提案できる場で在りたいと思っています。

 

なぜスパイスとレコードや本を一緒に販売しているのか

 

僕にとって料理をすることと音楽を聴くこと、本を読むことは同義だからです。

音楽や本からインスピレーションを得て新しいレシピがうまれることもあるし、その逆もあります。音楽や本は決して楽しいことだけではないけど、そういった小さな心の機微に敏感でいたいと思いますし、それらの感情の集合体がこれからも僕を形成していくと思っています。

僕がつくる商品には手に取ってくれた人のイマジネーションでいろいろ作ってみたくなる、そんな余白も添えています。僕はスパイス、レコードや本などから生まれる感情は暮らしを豊かにする引き出しだと思っていて、時には誰かと見せ合ったり、交換したり、そんな風景を作っていきたいと思っています。

sleepsundaysalonが目指すもの

 

美味しい、楽しい、驚き、発見、学び、明日が昨日より楽しみになる、そんなキッカケが見つかる、 いつもちょっと期待される存在でありたいと思います。

 

HISTORY

 

2021年12月25日、美味しくて扱いやすい食料品を取り揃える店としてスタート。

食と暮らしをテーマに国内外の調味料や新しい食品のほか、本やレコード、雑貨を取り扱う。

 

2023年9月、実店舗での営業を通じて感じたことを糧にオリジナル商品の開発、製造、販売に業務形態を変更。